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Netflix「13の理由」は「責任」についての物語だと思う理由

      2017/06/18

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13の理由はNetflixできて配信され、瞬く間に全米で話題になったドラマです。

ティーンエイジャーの悩みやいじめ、自殺などをシリアスに取り上げた内容ということもあって、賛否両論。

カナダでは、「未成年者は保護者と一緒に視聴するように」なんて指導も出たそうです。

そんな現代の若者が抱える闇に正面から取り組んだ問題作の13の理由から読み取れたのは、責任とは何か?という骨太なテーマでした。

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「13の理由」ざっくりあらすじ

あらすじ
リバティ高校に通うクレイの元にカセットテープが届きます。吹き込まれていたのは、数週間前に自殺した同級生・ハンナの声。自身の自殺した13の理由をテープが吹き込まれているテープを聞き進めるうちに、クレイは自殺の真相と自分がしたことに気づいていきます。

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「13の理由」はどんなドラマ?

物語は突然の自殺を遂げたハンナからのカセットテープが、同級生だったクレイの元にやってくるところから始まります。

視聴者である僕たちは、ハンナがテープで語る真相をクレイとともに徐々に知っていきます。

ハンナの自殺の裏に隠れた複雑な人間関係やいまどきな若者感あるSNSによるいじめなどの閉ざされた学校の中での闇や、もちろん恋愛事情も、そんな世界が全てと感じている高校生たちの人生が丁寧に描かれていきます。

クレイとともに自殺の真相をめぐる物語を追いかける展開はサスペンスです。

またハンナのテープという「語り手」によっては物語進行します。
しかし、この語り手が「信頼できない語り手」のニュアンスを出しているところも、13の理由の特徴です。

ハンナの語る自殺するに至った出来事は、ほかの当事者からすれば自分の認識とは違った出来事でもあります。

ハンナがザックは捨てたと語ったザックへの手紙をザックは持っていました。

ハンナは語り手である一方で、自分が見たり聞いたりしたことを語る登場人物の1人に過ぎない面があります。

必ずしも全て正しいことを話しているわけではない。かもしれない。

そんな物語の進め方が、最後までその自殺の真相の謎から興味を失わせないようにしています。

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自殺を美化している?

13の理由は自殺を美化していると批判も受けたようです。

確かにドラマの中にはショッキングなシーンもありましたが、
映画やドラマは、内容を批判するものではなく、
自分はどう受け止めたかを語るのが大事だと思います。

そういう意味でいうと、この「13の理由」は自殺の是非を論じたドラマではないと僕は思いました。

「13の理由」が描いたテーマ

物語にはモチーフとテーマが描かれます。

簡単に分けるとモチーフは物語の中で取り上げられている題材や出来事。

「13の理由」であれば、ティーンエイジャーの自殺や学校内の抱える闇。

ストーリーとして目に見えやすいものです。

一方テーマは、物語が伝えたかったもの、ストーリー全部で描いたものです。

僕は「13の理由」のテーマは自殺ではないと思います。

自殺をメインに物語を描いていて、自殺はよくないよ!なんて
水戸黄門が印籠出して解決したのを見て、「黄門様ってすごい!」くらいな読み解き方な気がします。

水戸黄門のドラマを見ても、水戸黄門が解決した事件に登場する、人生訓やら人の機微から発見できることがあるんじゃないでしょうか。

(でも、13のエピソード視聴後についているメイキングを見ると、この番組を通して行った自殺防止キャンペーンなどの
紹介がされていたりするので、作り手も自殺防止や、それにまつわることが単純に言いたかっただけかもしれません。
なので、ここから先は解説ではなく、ぼくの単なる妄想です。)

「13の理由」で言えば、ぼくはそれを責任だと思います。
その「責任」のとらえ方が非常におもしろい作品だったと思います。

主人公のクレイは、ハンナの自殺に対して当初何も知りません。わかっていません。
それは彼が他人との交流を苦手とする性格だということも関係しています。

人の気持ちをわかっていない、世の中のことをわかっていない。
そんな状態がこの物語の中におけるクレイのスタート地点。

そのスタート地点は、クレイと同じ視点で物語を見るぼくら視聴者のスタート地点でもあります。

ハンナの告白テープによって、クレイは徐々に自分の知らなかった真相を知ることになります。
知るだけでなくて、知ってしまったことによって世界の見え方が変わり、自分の行動を変えざる得なくなります。

知らないままなら生じなかった気持ちや、出来事に対する行動が、
知ってしまったことで変化させなくてはならなくなりました。

そこに、知ることによって「責任」が生じたからです。

なにも知らないままなら、何もすることがなかった。
でも知ってしまったいま、あなたはどうしますか?を問われています。

トニーのように知ってしまったけれど、何もしないという選択もありかと思いますし、
クレイのように知ってしまったからには、自分の信じるアクションを起こす選択もありです。
他の生徒のように無責任にふるまうのも選択肢としてはありでしょう。

このドラマは、ハンナの死の真相という事実を知ってしまったことによる対応を、つまりは責任の取り方を、
さまざまな登場人物の行動で示しています。

ハンナのテープを聞き進めるにつれて、クレイはどんどん真相を知るようになります。
そして、クレイの行動も当初のなにも知らないままに済ませていたものから、どんどん変化していきます。

真相を知ることにつれて増していく責任に対し、どう行動を選ぶべきかを
13話のエピソードの間、ずっと問われ続けているように感じました。

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バタフライエフェクト

また知ることに対する責任だけではありません。
エピソードの中に出てくるバタフライエフェクトも責任に大きく関係している、13の理由のテーマだと思います。

バタフライエフェクトとは、

力学系の状態にわずかな変化を与えると、そのわずかな変化が無かった場合とは、その後の系の状態が大きく異なってしまうという現象

蝶の羽ばたきひとつが、遠く離れた場所で大嵐を引き起こすような大きな変化を起こしてしまうかもしれない、というお話でよく聞きます。

日本的に言えば、風が吹けば桶屋が儲かるでしょうか。

ざっくり言えば、すべてのことは、なにかしらでつながっているという考え方です。

「13の理由」でのハンナは、13話のエピソードを使って、自殺に至った理由について語りますが、
そのすべてのはじまりは、ジャスティンがハンナに対して向けた笑顔だったと語っていました。

その笑顔にはじまり、恋をし、ふたりきり出会い、キスをし、その公園で出会ったふたりだけの秘密の写真を
ジャスティンが仲間に見せたことから、SNSに拡散、尻軽女として学校中で認識され始める・・・

些細なきっかけが、のちの大きな出来事につながっていく様子は、まさにバタフライ・エフェクトです。

他の登場人物たちにおいても、
ハンナの自殺につながるバタフライ・エフェクトが描かれます。

意識的にした行動にせよ、悪意がなかったにせよ、ハンナのテープを聞かせられた人たちは、
ハンナの自殺に対して多かれ少なかれ罪悪感や責任感を感じ、それ故にテープの存在自体を
大人やほかの人々に知られないようにしようとするわけなんですが、

客観的に見て、テープを渡された人の中には、
そこまで責任を感じる必要はないのではないか?というくらいのことしかしていない人もいます。

自分の起こした行動は、どんな些細なことであれ、なにかしら世界に影響を与えるのは間違いのないことです。
しかし、その行動に対して、どこまで責任をとるべきなのかを考えずにはいられません。

原因を追究し始めたら、原因はどこまでもどこまでもさかのぼっていくことができます。

「13の理由」ではジャスティンの笑顔からはじまりましたが、
その笑顔と出会う理由は親友のキャットがいたからです。

親友のキャットがいたのは、その両親がいたためであり、
またジャスティンが人に素直に笑顔を向けられるような青年に育ったのは、
そのジャスティンを生んだ親や、そこまで導いたいろいろなものがあったからです。

原因を探り出すのはキリがありません。

自分の行いに無責任であるわけにはいかないと思います。
しかし、どこまでを責任と感じるかどうかの線引きをすることが大切なんだということも感じました。

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作品は受け取り方だと思う

女子高生が自殺し、関与した人に真相を告げたテープを届けるというショッキングな内容の「13の理由」。
ぼくは、以上のような理由で、「責任」について言及した作品だと受け取りました。

ドラマの中でトニーはクレイの行動に対して、ハンナの遺志とは違うというようなことを
再三話していましたが、ハンナの遺志とはなんだったのでしょうか?

物語の中では明確に出てこなかった気がします。

しかし、この話全体が「責任」についての話だと考えると、
ハンナが自らの死とその真相を聞かせることで伝えたかったのは、
それぞれの行いが人に与えた影響であり、その責任についてどう思うか自問自答させるため、だったのではないかと思います。

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